
自動車検査員として働こう!自動車検査員の仕事内容と資格 ~後編~
前回の記事(『自動車検査員の仕事と資格内容 前編』)では、自動車検査員の仕事内容、自動車検査員への求人ニーズ、自動車整備士との違いなどについてご説明しました。少し聞きなれない職種ですが、自動車保有者に義務付けられている「車検」を行う場面で、民間の指定工場においては必ず配置しなければならない重要な職種だということをご理解いただけたと思います。
今回はその自動車検査員になるにはどうすればよいのか、その資格取得について説明していきます。
■自動車検査員になるための必要要件
自動車検査員になるためには、プロセスをたどる必要があります。
- 自動車検査員教習の受講資格を満たすこと
- 自動車検査員教習を受講すること
- 自動車検査員教習の修了試験を合格すること
- 修了試験に合格後、地方運輸局に申請すること
※合格後は定期的に研修を受講する必要がある。研修を受講しない場合も自動車検査員資格は失効しないが、自動車検査員としての業務はできなくなる
以下、上記内容の中で重要なプロセスについて説明していきましょう。
■自動車検査員教習の受講資格
まず①の自動車検査員教習の受講資格を満たす、についてです。自動車検査員の教習を受けること自体、資格要件が必要になるのですね。
それは、
- 1級自動車整備士または2級自動車整備士の資格を保有していること
- 教習開始日の前日までに、整備主任者として1年以上の実務経験があること(1級自動車整備士であれば6ヶ月で可)
- 直近の整備主任者研修を受講していること
- 勤務先の整備工場が指定工場の指定を受けている、または指定工場の指定を受けようとしていること
この四つになります。整備主任者として十分な実務経験があり、かつ研修の受講が済み、かつ勤務先が指定工場であることが必要になります。
■自動車検査員教習の修了試験
③は資格試験。②の教習を受講したうえで、試験に合格する必要があるということです。自動車検査員の資格試験は各運輸局で行っており、試験日や試験問題がそれぞれ異なります。
従って、共通して試験の内容や日程について、ひとことで申し上げることはできませんが、一般的には、整備に関する問題、車両に関する問題、基礎的な法令や整備関係の法令の科目があり、自動車検査員教習でおこなわれた学習内容から出題されるようです。試験の問題数は、おおよそ100問ほどで試験日は各運輸局によって異なりますが、8月と12月の年2回開催されるのが一般的です。
試験問題は各地の自動車整備振興会で公開しているものもあるようです。こちらのサイト(http://www.tossnet.or.jp/tabid/102/Default.aspx)は自動車整備士の試験問題ですが、例として見ておくのも良いかもしれませんね。
試験の合格率は全体平均が公開されているわけではありませんが、50~70%以上が合格ラインといわれています。教習の内容を踏まえて、しっかりと勉強をしていれば、難易度自体は非常に高いというわけではありません。
■地方運輸局に申請
試験に合格すればそれでOK,というわけではありません。地方運輸局に試験合格の旨、届け出を確実に行いましょう。これが受理されて初めて、自動車検査員として就労することが可能になります。
■ガソリンスタンドの仕事を探そう
以上、自動車検査員の資格についてみてきました。前編でも言及いたしましたが、ガソリンスタンドでも整備工場を併設しており、検査員や整備士として働く、という道もあります。
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