自動車検査員として働こう!自動車検査員の仕事内容と資格 ~前編~
普段車に乗らない人でも「自動車整備士」はその職種名はご存知の方が多いと思います。ガスマンジャーナルではこちらの記事(『自動車整備士として働こう! (前編)自動車整備士資格と就業先候補まで』)で「自動車整備士」についても取り上げました。
ところで、「自動車検査員」という職種はご存知でしょうか。自動車整備士とよく混同されやすいですが、自動車の定期検査(車検)で検査を実際に行うことができるのは「自動車検査員」の資格を持つ方です。本記事では前編と後編に分け、自動車検査員の仕事内容や資格についてお伝えしていきます。
■自動車検査員とは ~自動車検査員の仕事内容~
前述のとおり、自動車検査員とは、ひとことで言うと「車検での検査を行う人」のことです。
自動車は安全性確保の観点から、定期的な検査=いわゆる車検の実施が義務付けられており、車検は陸運局や民間車検場(指定整備工場)などで行います。車の整備工場は大きく分けて、「指定工場」とそうでない「認証工場」とがあり、両者の大きな違いは「車検を実施できるかどうか」です。(車検を請け負えるのが指定工場です)
その指定工場で検査を行えるのが「自動車検査員」の資格を有している人で、自動車検査員の資格保有者にのみ車検を行うことが許可されています。
具体的な業務としては、
- 完成検査等の実施:テスターや計測機械を使い、車検の保安基準に適合しているかを確認
- 検査に関する業務の指導と監督業務
- 検査に関する書類の作成と整理・保管業務
- 検査設備(検査場や検査機器)の管理と改善業務
等々、主に検査設備やプロセスを管理しながら、具体的な検査とそれに関連する書類作成を行います。
自動車検査員はその性質上、本来は国が行うべき業務を民間で請け負う形になっています。従って、刑法やその他の罰則の適応などに関して、公務員に準じる、いわゆる「みなし公務員」に該当する職業です。
■自動車検査員の位置づけへのニーズ
自動車検査員は民間で車検を行う「指定整備工場」には必ず配置しなければならないことになっています。
整備工場からすると、通常の整備・修正や車の販売以外に、車検という業務を請け負うことが可能であるため、会社としての収益確保がしやすくなります。そのため、指定整備工場においては非常に重要なポジションであり、自動車検査員はその分ニーズが厚い職種であると言えます。
■自動車整備士との違い
それでは、自動車整備士と自動車検査員の違いについて説明しましょう。
まず、共通しているのは、いずれも「自動車の整備」に関連する資格である、ということです。大きなくくりとして、整備に関連するお仕事である、ということですね。そして、自動車検査員の資格を取得するためには、整備士の資格を取得しなければなりません。整備が出来たうえで検査員の資格も得られる、ということですね。
それでは、違う点はどこでしょうか。
自動車整備士は実際に自動車を触りながら、故障個所が無いかの点検や、故障があった場合の修理、または改造などを行います。一方で、自動車検査員は修理がされた自動車が、故障などがない状態で、問題なく走行できるか、検査・確認する仕事です。そのため、自動車の正しい検査方法とその基準を理解している必要があります。
■ガソリンスタンドの仕事を探そう
以上、自動車検査員の仕事内容についてみてきました。後編では自動車検査員の資格についてお伝えしようと思います。ちなみに、ガソリンスタンドでも整備工場を併設しており、検査員や整備士として働く、という道もあります。
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