バッテリー点検ってどうするの?!バッテリー点検の方法
自動車の故障部位の中でもやや身近で上位に来やすいのがバッテリーに関すること。駐車後にライトを点灯したままで車を離れてバッテリーが上がってしまった…というトラブルは比較的よく聞きますよね。バッテリーにトラブルが発生して機能しなくなってしまうと、エンジンの始動が出来ず走行できなくなり、対応が大変になりますので、バッテリー関連のトラブルはなるべく避けたいものです。今回はそうしたトラブルを未然に防ぐための、バッテリーの点検方法について取り上げます。
■バッテリーの種類と必要なメンテナンス
現在普及している自動車に積載されているバッテリーの多くは「メンテナンスフリー型」バッテリーが多く、その名の通り、交換時期までは基本的にこれといったメンテナンスは不要です。
ただし、一部流通しているバッテリーには上部分が開栓できるタイプの「開栓型」のものがあり、こちらはメンテナンスが必要になります。具体的には箱状になっているバッテリーの上部の蓋をキャップの数分だけ開け、すべてにバッテリー液を補充する必要があります。開栓型バッテリーを使用している場合は、バッテリーの寿命に関わりなく、補充液が不足しているので機能しなくなる…ということもあるので、そうしたことがないように注意しましょう。
バッテリーの寿命は製品・車種・使い方にもよりますので一概には言えませんが一つの目安として「2年以上」と考えておくのが良いでしょう。2年どころか5年以上使えているケースももちろんありますが、特に気に留めておくべき一つの目安が2年以上、ということで認識頂ければと思います。
■バッテリー点検が必要な状況
バッテリーに関わらず、自動車が走行可能な状態か、各部位が問題ないかどうか日常的に点検するのは、運転手・自動車オーナーの役割のひとつです。その意味では、バッテリーに関しても、日常的に点検は行っておきたいところです。
ただ、バッテリーに関して特に点検をしておきたいタイミングもあります。それは、バッテリー液の温度が下がるときです。バッテリーの性能はバッテリー液の温度に非常に影響を受けやすく、バッテリーの状態次第ではエンジンがかかりにくくなったり始動できなくなったりすることがあります。従って、バッテリー液の温度が下がる条件があるとき、例えば、冬の寒い時期や、長距離移動で寒冷地に行く場合などは、バッテリーの電圧が十分あるか、特に気を付けて確認・点検するようにしましょう。
■バッテリー点検の方法
それではここから、バッテリー点検は具体的にどうやるのか説明していきます。
ひとくちにバッテリーを点検する、といっても、バッテリーの何を点検すればよいのでしょうか。点検すべきは、
①バッテリー液の量
②バッテリー液の比重
③バッテリーの電圧
の三つです。
①バッテリー液の量を点検する
バッテリー液の量は特別なプロセスは必要なく、バッテリーの補充液が入っているケースを目視することで可能です。バッテリー液は箱状になっているバッテリーの半透明ケースの中に入っていますので、それが上限ライン・下限ラインの間に収まっているかを確認しましょう。不足しているようであれば、補充をしてください。
source:https://jaf.or.jp/common/kuruma-qa/category-inspection/subcategory-winter/faq150
②バッテリー液の比重
バッテリー液の比重というと少し聞きなれない言葉だと思います。実はバッテリー液というのは「無色透明の硫酸」で、適切な濃度が設定されています。その指標が「バッテリー液の比重」で、常温(20℃)下で比重計というものを使って比重を計測した時に1.26~1.28の中に収まっていると適切な状態です。
比重は比重計というものを使い、バッテリー上部のキャップを外して計測します。比重計が家庭にない場合もありますので、その場合はガソリンスタンドや整備工場で計測してもらうと良いでしょう。計測した結果、比重が低い場合は、バッテリー交換を検討することも必要です。
③バッテリーの電圧
こちらも電圧計というものを使って計測します。
自動車に関して重要なのはセルを回してエンジンを始動させたときの電圧です。その時の電圧が、
- 10V以上 → 問題なし
- 9.0~10V → 低下傾向なので注意が必要、複数回計測して改善なければ交換も検討
- ~9.0V → 交換が必要
という風に認識頂ければと思います。ただし、計測時に10Vに満たなかった場合も、状態によっては実は問題が無いこともあります。例えば、暫くエンジンを始動させていなかった場合などは一時的に充電が無く、エンジンをかければ回復した、ということもあります。ですので、おかしいかな、と思った場合は、何度か(できれば機器を変えて)計測するのが良いでしょう。
以上、バッテリーの点検についてみてきました。決して難しいものではありませんので、是非チャレンジしてみて下さい。
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